2012年5月10日木曜日

メタルマックス2: リローデッド―脳内補完Replay・Part7―

ハトバ一帯のモンスターを狩りながら、俺たちは北上を続けた。
アズサと言われる高架を利用して作られた老人だけの町にたどりついた頃は、戦車のエンジン、砲、機銃もモンスターから拾ったものや購入したものに変え、大分強化されていた。
アズサの北東には山があるが、その山は道が整備されているのでクルマで越えることが出来る。俺とマウザー、モーゼル姉弟は、山を超えようと道を進んでいった。
直ぐにモンスターが襲いかかってきた。巨大な砲台を背負ったサイだ。背中にびっしりツノが生えている。あとでそれがツノではなくミサイルだとわかった時には、バギーの装甲タイルが全て吹き飛び炎に包まれていた。
その時には俺はすでにサイの砲弾で吹き飛ばされた所を、サイに体当りされツノで突き上げられ、宙をくるくると舞いながら地面に叩き付けられ、立ち上がることも出来ず、心臓が停まるのを待っていた。
その時には、マウザーは既に死んでいた。のだろうモーゼルがバギーから飛び出し泣きながら銃をぶっぱなしていた。そこで俺の意識は消えた。

今は、マドのガレージの二階その話を肴に姉弟と酒を飲んでいる。五体満足で。

3時間ほど前―最初に気がついたときは、俺の目の前にイカにもイカレタ学者風のジイさんがたっていた。
ジイさんはDrミンチと名乗った。死人を蘇らす研究をしており、その研究材料としてたまたま俺たちは運び込まれた。マウザーとモーゼルも直ぐに生き返らせてくれた。何か特殊な電流を流し身体の細胞を一気に活性化させるようだ。回復ドリンクやエナジードリンクと同じことなのだろうがその効果が桁違いだ。

しばらくはあの山に遠いところで、戦力をあげる事に専念することを俺たちは決めた。
ふとマドの村の東側には行ったことがない事を思い出し、そっちを探索することにした。
今まで気が付かなかったが、山間にトレイダーのキャンプを見つけた。キャンプの敷地に入るとレスラーらしき大男が、バイクを買わないかと、俺に声を掛けてきた。
値段は1000G。今の俺達にとってはハシタ金だ、俺はバイクを大して見もせず金を渡した。
男はバイクを残して直ぐに消えた。
残されたバイクは、真っ黒で、エンジンタンクにのみ黄色く太い曲線のラインが入っていた。武装は一切ない。作られてから大分時がたっているが、試し乗りすると全て滑らかに動き頼もしかった。
俺はまた大破壊前の映画のに出てきた男をバイクから連想した、その男も古く黒く頼もしかった。俺はこのバイクの愛称を“RONIN”と決めた。
俺はバイクに乗り、更に東に進んだ。山に囲まれ谷のようになった所に、酒場が一件たっていた。こんな所に誰が客が来るのかと思ったが、中に入ると客は思ったよりも多かった。流れ者やココら辺の連中が来ているらしい。マドの村の酒場が人間狩りに潰されたからその客も流れてきてるようだ。客の一人が言うには、昔はスナザメから逃げてココに逃げ込んだ客も多かったらしい。

その中の一人の足を引きずって年を喰った戦車乗り風の男が俺に声をかけた。その男は俺たちがスナザメを仕留めたのを知っているふうだった。
その男は俺たちにあるモンスターを仕留めればバイクを1台くれてやるという。この男も昔賞金稼ぎでそのサソリ型のモンスター・アンタレスにカリがあるという。バイクは白くゴテゴテしてあまりきに喰わなかったが、この男の頼みを聞いてやることにした。男はそのバイクでといので俺はバイクにのり、ハトバの北に向かいアンタレスを探した。

3日ほど探しまわるハメになったが、俺達は首尾よくアンタレスを仕留め、バイクを正式に譲り受けた。俺はこのバイクを観た映画を思い出し、愛称は“ターミネータ”とした。